約 2,656,758 件
https://w.atwiki.jp/multiple/pages/322.html
Just wanna be(前編) ◆YhwgnUsKHs ギィィィィ 「誰もいない……かな?」 「そのようだね」 城の中で西に存在する居館。その中にある大広間にて重厚な扉を開けて入る2人の人影があった。 変態悪役、佐山・御言と変態アルバイト小鳥遊宗太の2人である。 「なんか今凄い不快な感覚がした俺」 「奇遇だね。私もだ」 「……で、なんなんだよこれ」 小鳥遊が唖然として見る先には、無造作に転がったテーブル、何かが衝突したように皹が広がる壁、その壁にかかっていて粉砕されている絵画などがあった。 いくら一般人の彼でもわかる。ここで何かがあったのだ、と。 「ふむ……誰かがただ暴れた……というわけではないらしいね」 部屋の中を見渡した佐山が堂々と大広間に入っていく。 未だに扉に手をかけたままの小鳥遊を置き去りに、部屋の中心で更に部屋を見渡す。 「お、おい佐山くん……」 「この部屋、ただ荒らされてはいない」 「え?」 きょとんとした小鳥遊に佐山は部屋の中を示すように腕をゆっくり振る。 自慢の令嬢を自慢する親のように優雅なふるまいで。 「絨毯の凹み跡から見てテーブルがこの中心付近にあったことは明白。 それが壁際、しかもその上の壁と絵画の有様を見るに、テーブルが跳ね飛ばされたか投げ飛ばされて壁に激突したと見ていいだろう。 ではなぜそのような事になったのか。君はどう思う?」 「誰かに襲われた、とか?」 佐山は指を突き出し小さく振る。 それは甘い、と。 「それにしては私はこの現状に違和感を感じずにはいられない。 なぜなら、ここには弾痕はおろか切り裂かれた物品も存在しない。いくら広いとはいえ室内。襲撃があったとしたらもう少し痕跡が残ってもいいはずだ。 だが目に見える痕跡が示す事象は『テーブルが壁に叩きつけられた』という1つのみ。 0ではないが、襲撃の可能性は著しく低い。 テーブルを吹き飛ばすという荒っぽさの割には扉はどちらも無事のようだしね」 小鳥遊は慣れたと思ったが、改めて佐山の凄さを思い知っていた。 キャンプ場でも、駅でも、廃坑でも、ここでも。 自分だったら『変だなぁ』くらいで済ませてしまうことを、どんどん考えて凄いことを見つけてしまう。 これが『頭のいい人』なのだろうか。彼の姉に弁護士をやっている者が居るが、もしかしたら佐山がそちらの道に進めば姉など及ばないのではとも―― 「ほう、あの絵画の女性……新庄くんほどではないがなかなかの尻を」 ………… 「どうしたのかね小鳥遊くん。扉によりかかって激しく落ち込んで」 「俺の人を見る目がだんだん信用できなくなっただけ……」 そんな小鳥遊を無視して佐山は更に奥に進む。 その様子を佐山は見ていない。 「ここで何があったか……手っ取り早い方法はあるが……ん」 「ああ。獏ちゃんだろ? でもさ。見れるときと見れない時が――」 そこで顔を上げた小鳥遊は動きを止めた。 「え?」 佐山が大広間の奥の方で棒立ちになってしまっている。 「ど、どうしたんだよ?」 流石に小鳥遊も心配になり入り口から離れて佐山の下へと駆け寄る。 そして佐山の顔を覗き込んだ。 「え?」 その顔を見て小鳥遊は動きを止めた。 佐山はどこを見ているかわからない焦点の定まらない目でどこともあらぬ方を見ていた。 口は半開きで、ぼーっとしている、という表現が相応しい。 その様子に小鳥遊は思い当たることがあった。 「もしかして……」 彼は小鳥遊の胸ポケットを見た。 そこには首をふるふると振っている獏がいた。 今まさに話していたその対象。 そして佐山が言っていた。『獏が夢を見せている間、その人物は少しの間ぼーっとしていたように見える』と。 目の前で手を振ってみるが、やはり佐山の様子は変わらない。 「夢を見てるとこうなるのかー………あれ?でもなんで俺は見てないんだろ。 離れてたからかな?」 そう考えた小鳥遊は暫く佐山を見ていたが…………やがて奇妙なことに気づいた。 それは食い違い。 佐山が言っていた言葉。 『夢は長く感じるが、実際はそれほど時間は経たない。だから傍から見れば少しぼーっとしてたようにしか』 「…………『少し』…………?」 佐山が夢を見始めてから、既に30秒が立とうとしていた。 ***** え…………? 何、あれ? 長くて 細くて 曲がってて 先っぽは 5本に別れてて 赤い…………アカイ? 痛い 熱い 痛い熱い 痛い!痛い!熱い!熱い! 痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛! 熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱! 「これであんたも私とおんなじ」 誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰 痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛 「凄い剣ねぇ…………アンタの上からデイパック使って落としただけなのに」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「あなたの*、*切れ*んじゃうんですものぉ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛 「さぁて…………真紅だけはただじゃ済まさない。必ず私以上に壊してあげなくちゃ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「でも片腕を失った私じゃあ不利。それにあのゼロにも一泡吹かせなくっちゃ…………ふふふふ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「あの○の仕掛け。首輪を大量に持ってきたら何かある、ということは――きっと優勝狙いにとって有利な武器か何かのはずだわぁ。 だって甘い連中に首を切り取るなんてできるわけないんだし、そうなるとそうなるわよねぇ。 あなたはどうせ*ぬでしょうから……あと2つ。そうねぇ。爆発で吹き飛んたかもしれないけど、アイツから取ってきましょうかぁ。 あともう1人貴女には連れがいたはずだけど…………別に答えなくていいわぁ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「貴女答えられないでしょうからぁ。だって」 「腕が千切れちゃったんですものねぇ」 イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!! ***** ドオオオオオオオオン!! 「な、なんだ!?」 かれこれ1分佐山の様子を見守っていた小鳥遊は突然の爆音にうろたえた。 佐山はこの爆音でも起きない。ていうか、聞いた話と全然違う。 「どこが『少しぼーっとしてたように見える』だよ……明らかにおかしいじゃないか…」 佐山について愚痴をこぼしながら、小鳥遊は音をした方に足を進めた。 音がしたのは東の方向。それはさっき自分達が入ってきた方向だ。大広間を出るとすぐに廊下がありそこの窓から見えるはずだ。 佐山をそのままにして慎重に扉を開ける。 「なんだ、あれ……」 窓から見えたのは、塔だった。 その2階あたりにもくもくと煙が見える。 火事という感じではない。どっちかというと……爆発? 「ど、どうしよう……佐山くんまだ起きないのかよ……」 あの爆発に対してどう対応していいかわからず、小鳥遊は佐山に目を向けるが相変わらず棒立ちのままだ。 一瞬獏を恨めしく思うが、小さいものに対してそう思ったことに一気に自己嫌悪に陥る。 そのときだった。 『イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』 「!?」 突然聞こえたとんでもない叫び声。 声は大きく、そして声には――――痛みが篭っていた。 「嘘、だろ…………?」 その声の主が何らかのトラブルに巻き込まれたのは間違いない。 自分がラズロに殺されかかった、あの時のような。 声は上から聞こえた。つまりこの上階に。 だが、それより何より…………小鳥遊はその声に聞き覚えがあった。 自分を殴りまくる、嫌いな年増で。 なんていうか犬みたいな存在で。 でももしかしたら悪い人じゃないかもしれなくて。 ここに来てから、ずっと心配していた人。 「伊波…………さん?」 タッタッタッタッタ 「!?」 小鳥遊は更に聞こえた音に身を固まらせた。 聞こえたのは、足音。走っていく足音だ。 方向は……多分この1階と同じ。つまり上で伊波を襲うなりしている人物とは違う。 小鳥遊の鼓動が逸る。 どうしよう。 伊波が今危機に瀕しているのはまず間違いない。 だが、傍にはそれをもたらした人物、さらに敵か味方かわからない何者か。 頼りの佐山は未だに目覚めない。 「どうしたらいいんだよ……佐山くん!」 ***** 「でもそれが何だって言うのぉ? ただ単にギラーミンが気紛れでこういう内装にした可能性もあるじゃない」 「確かにその可能性もある……が、私にはあのギラーミンがそのような無意味な行動を取るようには思えない」 「実際そうなってるんだし、そうなんじゃないのぉ」 「そう、実際にこの大広間には手が加えられている。まるでここが特別な場所であるかのように、だ。 このような殺し合いを催すギラーミンが、本当に意味も無くこんな部屋を用意すると思うか? この豪華な内装には何らかの意図が組み込まれている……そうは思わないか、水銀燈?」 (やはり……いきなり答えを掲示されたか) 佐山の目の前では、仮面の大男と黒翼の少女が会話をしている。 場所はさっきと同じ大広間。ただしそこに小鳥遊はいない。 今佐山が見ているのは過去の大広間なのだから当然だろう。 そして仮面の大男は佐山も納得できる論理的な推理を展開し、今その結論を披露しようとしている。 「煌びやかなシャンデリア、壁に掛けられた絵画の数々、巨大なテーブル……大抵の人間はそちらに目を奪われる。事実私もそうだったし、水銀燈もそうだった。 ならば、そこ以外のなかなか目に届き難い箇所……テーブルの下や絨毯の下はどうなっているのか―――――答えはこれだ」 そう言って男が絨毯をひっくり返した場所にあったのは――――3つの大きさの違う○だった。 (ふむ……『力が欲しければ戦いの証を一つ提示せよ』、か) 佐山は○の窪みについて放す2人をさておき、自身もこれについて考えてみる。 (○で『戦いの証』…………戦い、誰かを殺した証…………なるほど) 佐山は自分の首に手を当てる。 殺さなければ取得できない○。それはまさに首輪だろう。 (だが、1つ引っ掛かる。 『一つ提示せよ』…………なぜ『一つ』などと念押しする?) 大きさが異なるとはいえ、窪みは3つだ。それに対して1つ。1種類という解釈をしても無理がある。 それならば『力が欲しければ戦いの証を提示せよ』の方が自然だ。 なのにこの文はなぜか『一つ』を念押ししている。 (つまり……『戦いの証』は1つで構わない、ということなのか? 他の○は他の物で代用できる。『戦いの証』である必要はないと) だがそう考えると今度は別の疑問が浮かぶ。 (これは一体どんな人物を対象にした仕掛けなのか) 『戦いの証』を3つ全て揃えなければならないなら、これは優勝狙いの人物を対象として書かれた可能性が高い。 だが、それが1つで構わないという解釈に立つならば――意味は一転し、人を殺すことを厭わない参加者に向けたメッセージという印象が強くなる。 一体これはどちらを相手にしたメッセージなのか。 (○の支給品、か………ゾロくんの迷路探査ボールがまさにそれだが……彼の行方がつかめないのでは同じか) そんな視界が薄れてきた。 どうやら夢が終わるらしい。 (この2人は……この会話だけでは何ともいえないが、あまり信用はしない方が良さそうだ。 彼らが今も生きていれば、の話だが) ***** 「はぁ……はぁ……」 ただ逃れたくて、気づけば水銀燈はさっきも入った居館2階に逃げ込んでいた。 風神を使って残った翼でなんとかバランスを取り、グライダーのようにここに滑り込んできたのだ。 「っ……」 その視線の先に、開けっ放しの客室があった。 その中には女が1人いるはずだ。もう死んでいるはずだが。 なにしろ、水銀燈がその右腕を切断したのだから。 嫉妬と羨望、真紅をアリスにさせたくない、だから首輪が必要だという思いが、自分にあんな行動を取らせた。 自分をジャンクだと認めたくなくて。腹いせをしたくて。 「…………」 もう死んだだろうか。 水銀燈は部屋に足を薦める。 別に後悔しているからではない。 ただ、いつもの自分を取り返したかった。 女の死体を見て嘲り笑おう。 そうして自分は人間とは違うのだと再確認しよう。 そして彼女は部屋の前に差し掛かり、 「っ!!」 その体が何かに吹き飛ばされた。 ***** 「あっ……うっ」 水銀燈の体が吹き飛ばされ、廊下をゴロゴロと転がる。 転がった後には折れた翼から落ちた羽がなお散乱していく。 その羽をゆっくり踏みしめて歩く者がいた。 手に持つのは人間の腕ほどの大きさはあろうレンチ。 着物を着こなしたその振る舞いはどこか威厳を感じさせるもので その顔には白い仮面が付いていた。 「確認をしておく」 彼の名は――ハクオロ。 トゥスクルという国の皇である。 その顔は、怒りに歪んでいた。 「この部屋の少女を殺したのは…………お前だな」 ハクオロは最初大広間にいた。 だがそこに近づいてくる足音が聞こえた為、反対側の扉の陰に隠れていた。 暫く大広間に入ってきた2人の会話を聞いていたが、危険はなさそうだと判断し接触しようとした時に上階から悲鳴が聞こえた。 ハクオロはその声が気になり、大広間の少年を無視して2階へと上ってきた。 悲鳴の主を捜してかたっぱしから部屋を見て回ったところ、客室でその女性を見つけた。 そして同時に、絶句した。 「あ…………うぁ…………」 少女は口はぽかんと開いて声は言葉をなしておらず、目は見開いたままで体中が痙攣していた。 血色は青く、そして 右腕が肩から無くなっていた。 傷口は酷いもので、噴出した大量の血で顔や体はおろか部屋も半分が赤く染まっていた。 血の海の中には切られた右腕と、血まみれの大剣が残されていた。 その大剣が彼女の腕を切ったものなのは間違いないだろう。 「これは……カルラの!?」 それが彼のよく知る物だったのは全くの偶然だった。 彼の大切な仲間の愛用の武器。それが今や1人の少女の腕を切り裂くという、彼女なら悲しむであろう所業の道具となったことに彼は歯を軋ませる。 この少女が悪意あるもので腕を切り裂いたのが正当防衛だった、とは考えにくい。 「…………」 カルラは既に放送で呼ばれている。当然これを行ったのは彼女ではない。 ではこの武器は? 支給品に入っていた、と考えるのが妥当だろう。 だが―― (カルラを殺して奪った…………その想像が頭から消えない) 見慣れてるからこそ、それを愛用者が持っているということがどうしても自然になってしまい、『違う』と思ってもそれが脳裏から離れない。 この腕を切り裂いたのは仲間の仇、などという暴論にも程があるものが……否定できない。 せめてと思い、申し訳程度に服からちぎった布を巻き止血を行った。だが、こんなものは焼け石に水ですらないだろう。 少女の命は救えない。 「すまない…………だが、もし答えられるならきみの腕を切った相手を教えてくれないだろうか」 「ぁ…………あぁ…………」 死に掛けている少女に何を言っているんだ、と今更後悔する。 急いで踵を返し部屋を出ようとする。 だが 「っ!?」 廊下に顔を出した直後、こちらに飛んでくる何かが見えた。ハクオロは咄嗟に身を部屋の中に戻す。 見えたのはせいぜい大きな黒い翼と黒い服くらい。さすがに烏と見間違えたとは思えない。 敵か味方かは判別不能。ならばここは慎重に 「く…………ろ…………」 「っ!?」 振り向くと、少女の口がゆっくりと、ゆっくりと動いていた。 最期の力を振り絞って、せめて自分を殺した相手の正体を伝えようと。 文字通りの『死に際の言葉(ダイイングメッセージ)』を遺そうとするように。 「は…………ね…………」 そして、少女の声は聞こえなくなった。 ハクオロが大型レンチをデイパックから取り出すのに、間は無かった。 「っ…………」 「何も言わないということは、肯定と受け取らせてもらう」 悔しそうに歯をゆがませる水銀燈にハクオロはレンチを構えて近づいていく。 そして開け放しの客室の前に立つと、水銀燈目掛けてレンチを振り上げる。 さっき殴られたショックでデイパックは遠くに吹き飛んでしまった。 逃げようにもさっきので足の関節が歪んだようで、禄に動けない。翼は片方が完全に動かない。 何よりもさっきの剣士の一撃で体中が軋んでいる。 万事休すだった。 (ここまで…………なの? お父様……めぐ……!) 「…………」 諦めきった水銀燈にハクオロは何も語らない。 振り上げたレンチを―― 「やめろ!!」 ***** 時系列順で読む Back Free Bird(後編) Next Just wanna be(後編) 投下順で読む Back Free Bird(後編) Next Just wanna be(後編) Back Next Free Bird(後編) ハクオロ Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 小鳥遊宗太 Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 佐山・御言 Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 伊波まひる Just wanna be(後編) Free Bird(後編) ヴァッシュ・ザ・スタンピード Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 水銀燈 Just wanna be(後編) Free Bird(後編) ロロノア・ゾロ Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 新庄・運切 Just wanna be(後編)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/8455.html
おにいさんとjustbefriends【登録タグ お 曲 替え歌 殿堂入り 汚点P 鏡音レン】 作詞:汚点P 作曲:Dixie Flatline 編曲:Dixie Flatline 唄:鏡音レン 曲紹介 「Just Be Friends」の替え歌。 ま た お 前 か あの事件から丸1年全く同じ時間に投稿された 1/29 23:54 歌詞 just be friends お兄さんと just be friends it's time to say good girl just be friends お兄さんと just be friends just be friends.../// 出会ったんだ 昨日の朝早くに 画面から飛び出してきたような これはいったい何だろう 僕の鼻からしたたる滴 僕らはこんな趣味をしてたのかな 分かってたよ 心の奥底では 最も辛い選択がベスト それを拒む自己愛と 結果自家撞着の繰り返し 僕はいつになれば 言えるのかな 緩やかに朽ちてゆくこの世界で 足掻く僕の 唯一の活路 色褪せた君の 微笑み刻んで 栓を抜いた ロリを探して叫んだ 反響 残響 空しく響く 飛びそうな理性のその先は なにひとつ残ってやしないけど ふたりを重ねてた偶然 暗転 断線 儚く千々に さよなら愛した人 ここまでだ もう振り向かないで 歩き出すんだ 一度だけ 一度だけ 願いがかなうのならば 何度でも 生まれ変わって ロリの国に 飛んで行くよ ロリを探して叫んだ 反響 残響 空しく響く 飛びそうな理性のその先で 警察に捕まる夢を見たよ… 背後に忍び寄る あ○ねす 暗転 断線 儚く 千々に さよなら愛した人 ここまでだ もう振り向かないで 歩き出すんだ これでおしまいさ 代表的なPV紹介 コメント 今から来年の1/30を期待して待っている俺がいるんだがどうしたらいい? -- 名無しさん (2010-01-30 04 25 06) またやりやがったな汚点Pwwwwww -- 名無しさん (2010-01-30 22 08 11) やってくれると信じてたよ汚点Pww来年も燦然と輝く汚点を作ってくれるに違いない。 -- 名無しさん (2010-01-31 00 14 13) 誰だ作った馬鹿はwwww -- 名無しさん (2010-01-31 05 58 25) ま た お 前 かwwwwwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2010-01-31 13 12 56) 半年前は反省していた…はずだったんだがなwwwwww -- 名無しさん (2010-01-31 14 39 52) どんだけロリの国wwww -- 名無しさん (2010-01-31 14 54 14) 投稿時間が「兄さん御用」な件についてwww -- 23:54 (2010-02-01 19 43 20) 相変わらずの神教調www -- 名無しさん (2010-02-01 22 51 04) 誰かwwがくぽに唄わせてくれwwww -- 名無しさん (2010-02-05 17 32 28) 俺もロリの国に飛ぶぜwwwwww -- ボス (2010-02-07 22 33 12) 反省してないwwwwww -- 名無しさん (2010-02-11 12 03 22) 執行猶予1年切れたとたんにこれかよwwwwww -- 名無しさん (2010-02-11 12 27 39) みんなロリの国に行ってしまえwww -- 妹子 (2010-02-11 14 36 57) もうあほすぎてwww -- 名無しさん (2010-02-19 22 44 41) 畜生!またお前か!やられたぜ……! -- タウン (2010-02-20 18 40 24) もうロリの国は諦めろ -- 名無しさん (2010-02-20 18 44 46) またお前かwwww -- 名無しさん (2010-02-20 19 52 45) また兄さん御用の語呂合わせww「×お兄ちゃん○お兄さん」の理由これか… -- 名無しさん (2010-02-26 21 31 25) ピアノVer.で歌うと尚滑稽 -- 名無しさん (2010-02-27 18 39 22) ちょwおまww また凄いのがwwwwww -- 名無し (2010-03-24 17 42 56) お兄さん -- あいあいさ (2010-04-09 19 33 44) ↑「兄さん御用」wwwwその発想はなかったわwww にしてもKAITOのカバーもまたお前かなんだがw -- 名無しさん (2010-04-09 20 44 49) ちょwwww汚点P大好きだwwwww 「ロリを探して叫んだ」が頭の中でずっとリピートされとるwww -- 名無すぃ (2010-04-11 23 18 08) ロリ……wwwwww -- 名無しさん (2010-05-04 14 18 59) そして調教が神ww -- 名無しさん (2010-07-01 02 21 40) …(´∞`) 汚点P…よくやった…!!もういい、思い切りとぶんだ!ロリの国へ!!そして来年も楽しみだ…!! -- 名無しの人間 (2010-07-08 00 14 52) ま た お 前 かwww -- 名無しさん (2010-10-24 21 20 12) 汚点Pww -- 月魔 (2010-10-24 21 23 58) ロリコンによるロリコンのためのロリコンだけの……神曲。うた……。そんなにお好きなようですね。 -- 玉転がし3 (2010-10-25 00 10 45) 無駄に調教うまいから困るんだよな〜www -- 名無しさん (2010-10-25 02 13 36) ちょww あの反省はどこいったw -- イギリス (2010-11-03 12 07 50) あ、本家歌ってるのはレンなんだww -- 名無しさん (2010-11-03 15 16 22) 2ヶ月後を楽しみにしている俺がいるんだ大丈夫か? -- VIPに代わってロリコンがお送りします (2010-11-08 19 43 20) ちょwwまたお前かwwwww 本当汚点Pの頭には反省って言葉がないねwww -- キキ (2010-12-16 22 42 57) がくぽ歌ってww -- 名無しさん (2011-01-14 21 03 21) もう少しでこの事件(笑)から1年ですwさてこのやっちゃった曲に次ぐ曲はでてくるのか!!!楽しみですww -- 名無しさん (2011-01-14 21 12 09) JoySound交渉はどうなった? -- 名無しさん (2011-12-03 01 09 11) あと2日…待ってま(ry -- 名無しさん (2012-01-28 11 23 56) こんなレン君と友達になんて、なりたくない。とっとと、ロリの国に行ってくれよ。 -- 竜奇 (2012-02-01 14 45 04) ロリの国行きてぇwwwww -- 名無しさん (2012-02-15 11 21 03) これはヒドいw -- nameless (2012-06-06 16 27 37) またレンww -- 名無しさん (2012-07-24 07 06 32) レン君だったのかww てっきりKAITO兄さんかと -- 支援射撃隊隊長 (2012-12-24 12 01 21) レン兄さん・・・ -- 名無しさん (2016-05-18 19 48 27) ま た お前かwwww -- まえだ (2016-05-18 20 37 01) お前はwwwww -- 名無しさん (2016-12-17 11 44 01) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/vocaloidenglishlyric/pages/176.html
【Tags Gumi tJ takamatt J】 Original Music Title Just a game Music Lyrics written, Voice edited by takamatt Music arranged by takamatt Singer Gumi(Megpoid) Click here for the Japanese Lyrics English Lyrics (translated by animeyay): We meet every night at the Beauty Rudy in Udagawa-cho. While the drizzle heartlessly blurs your face, let s make this our final dancehall rendezvous. Just a game. Although we re supposed to rock the floor just for tonight, we can no longer take our eyes off each other. Just a game. You can call it love or affection, but it s still a mere game, so at least until the day breaks, I will keep dancing with you. I remember the color of the setting sun I saw from the passenger seat on that day; it was the same color as the spotlight that we were standing in. The badass audio men were firing us up for some Dutty Wine dance with the killer tune transmitted from the car stereo. At that time, I already knew (Stand by me, Darling) that the puzzle I treasured was unsolvable. Just a game. We were both being awful and toyed with each other, didn t we? The degree of our stupidity has rendered us hopeless. Just a game. Adam and Eve committed a sin a long time ago. Generations later, the two of us are repeating that same mistake. That bartender who s shaking his shaker loves me tender in his heart. My heart still throbs at his hand that s handing me a Rum and Coke. Before morning comes, I want to run away together with you. I don t care if I don t have an umbrella and become completely soaked. Adenine, Thymine, Guanine, Cytosine. There s an attractive force between us at the genomic level. Who do you think you are at this point? Lord have mercy. There s now a repulsive force called "fate". I push away and pull closer, pull closer and push away, but there s still something unopposable. I dance, you make me dance, and I dance more. Are these drops of sweat or tears that are dripping off me? Why can t I be honest and say I love you? Why won t you be honest and say you love me? In the end, we re just both being obstinately prideful. How stupid! How boring! How it makes me want to cry! I ve only been hurting you. Just a game. Although we re supposed to rock the floor just for tonight, we can no longer take our eyes off each other. Just a game. You can call it love or affection, but it s still a mere game, so at least until the day breaks, I will keep dancing with you. Just a game. We were both being awful and toyed with each other, didn t we? The degree of our stupidity has rendered us hopeless. Just a game. Adam and Eve committed a sin a long time ago. Generations later, the two of us are repeating that same mistake. Just a game... Romaji lyrics (transliterated by animeyay): yonayona atsumaru Udagawa-chou no Beauty Rudy kanashiku kosame ga yokogao o kasumase futari saigo no DANSUHOORU RANDEVUU Just a game kon ya dake futari FUROA yurasu hazu na no ni mitsumeau sono hitomi wa mou sorasenai Just a game ai de mo koi de mo tada no GEEMU na no da kara semete yoru ga akeru made KIMI to odoritsuzukeru ano hi joshuseki kara mita yuuhi no iro omoidashita futari o terasu SUPOTTORAITO to onaji da IRU na SAUNDOMANtachi ga WAINII DANSU aotte ita no wa KAA SUTEREO kara nagarete ta KIRAA CHUUN taisetsu ni motte ita PAZURU ga (Stand by me, Darling) tokenai koto wa shitte ita kedo Just a game otagai no koto o sanzan OMOCHA ni shita yo ne sonna oroka na futari o mou sukuenai Just a game ADAMU to IVU ga mukashi okashita ayamachi ikunen ikusedai koete futari mata kurikaesu SHEIKAA furu wa BAATENDAA kokoro no naka de Love me tender RAMU KOOKU sashidasu sono te ni mada nandakanda TOKIMEku no asa ga kuru mae ni KIMI to nigedashitai kasa nante motazu ni zubunure de mo ii kara ADENIN CHIMIN GUANIN SHITOSHIN idenshi REBERU de hataraku inryoku imasara nanisama Lord have mercy unmei to iu na no sekiryoku oshite hiite hiite oshite sore de mo aragaenai nanika odori odorasare odoru odori hajikeru no wa ase ka namida na no ka naze sunao ni suki to ienai no naze sunao ni suki to itte kurenai no kekkyoku ikoji ni kakko tsukete kudaranai tsumaranai nakitai KIMI o kizutsuketa dake Just a game kon ya dake futari FUROA yurasu hazu na no ni mitsumeau sono hitomi wa mou sorasenai Just a game ai de mo koi de mo tada no GEEMU na no da kara semete yoru ga akeru made KIMI to odoritsuzukeru Just a game otagai no koto o sanzan OMOCHA ni shita yo ne sonna oroka na futari o mou sukuenai Just a game ADAMU to IVU ga mukashi okashita ayamachi ikunen ikusedai koete futari mata kurikaesu Just a game...
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/4679.html
ホーリー オーダーズ(ビー ジャスト オア ビー デッド) 収録作品:ギルティギアシリーズ 作曲者:石渡太輔 概要 GGシリーズの皆勤操作キャラクター、カイ=キスクのシリーズを通してのテーマ曲。ホリオダと略して呼ぶファンもいる。 作品やサウンドトラックなどによって表記揺れが多く見られる。 Holy Orders、HOLY ORDERS(BE JUST OR BE DEAD)、Holy orders(Be just or be dead)、特にGG2バージョンは、サウンドトラック以外では「Holy Orders III(Be Just Or Be Dead)」と表記されたこともある。 初代GG、GGX、GGXX、GG2と、作品毎で音源やイントロなどが異なる。 特にGG2では大幅にアレンジされており、対戦だけでなくストーリーモード中盤でも使用される。 GGXrdでは全キャラクターのテーマ曲が一新され、カイのテーマ曲も「Magnolia Éclair」になったが、戦闘中に相手マッチポイントでカイが5回ダウンを奪われると髪が解けGG2の「Holy Orders III」が流れる。 とにかくエレキギターが旋律を強く主張するのが特徴的。 音楽ジャンルとしてはネオクラシカルメタルや様式美などと呼ばれる、クラシック音楽の影響を受けたハードロック/ヘヴィメタルに属する。 チェンバロやパイプオルガン、エレキギターによる荘厳な曲調は、カイのキャラクター性を如実に表現しているといえるだろう。 GG2からはシンフォニックな曲調が多く取り入れられ主旋律がヴァイオリンになっており、壮麗さに更に磨きがかかっている。 またカイをモデルに作られたロボカイという操作キャラクターもいるが、こちらのテーマ曲のひとつに本楽曲のアレンジ「Holy Orders?」がある。 全て短調と不協和音で構成された、インパクトがかなり大きい変調バージョンの曲となっている。 ファンからの人気も高く、「GUILTY GEAR×BLAZBLUE MUSIC LIVE 2011」の公式サイトで行われた楽曲リクエストランキングでは、 GG2バージョンがGG部門にて1位を獲得しライブで演奏された。 また「GUILTY GEAR×BLAZBLUE MUSIC LIVE 2014」においては、「Holy Orders~Magnolia Éclair」としてGG2バージョン~新テーマ曲と続く形でライブの締めの曲として演奏された。 音源・アレンジ・表記まとめ ゲーム タイトル 機種 補足 ギルティギア Holy Orders(Be just or be dead) PS 原曲 ギルティギアX HOLY ORDERS(BE JUST OR BE DEAD) AC 音源を変えてアレンジ DC、PS2 ギターのみ生音にして再録 ギルティギアXX HOLY ORDERS(BE JUST OR BE DEAD) AC、PS2、PSP 全て生演奏にしてアレンジ HOLY ORDERS? PS2、PSP ロボカイのテーマ、変調アレンジ ギルティギアISUKA Holy Orders? PS2、Xbox、PC ロボカイとロボカイIIのテーマ、XXと同一 ギルティギア2 OVERTURE Holy Orders(Be Just Or Be Dead) 360 シンフォニック調のアレンジ 過去ランキング順位 第4回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 239位(XX/2) 第5回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 84位(2) 第6回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 400位(2)、885位(XX) 第7回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 303位(2) 第8回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 284位(2)、733位(XX) 第9回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 391位(2) 第10回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 773位(2) 第16回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 659位 みんなで決める格闘ゲームBGMランキング 10位(XX)、334位(初代) 第2回 みんなで決める【アーケードゲーム音楽】ベスト100 47位(XX) みんなで決めるアレンジBGMランキング 144位(2) サウンドトラック 「ギルティ・ギア」オリジナル・サウンド・コレクション 「ギルティギアゼクス」オリジナル・サウンドトラック ギルティギアXX オリジナルサウンドトラック ギルティギア サウンドコンプリートBOX Limited Edition, Soundtrack ギルティギア2 オーバーチュア オリジナルサウンドトラック Vol.2 Soundtrack ギルティギアX HEAVY ROCK TRACKS~The Original Sound Track of Dreamcast!! ギルティギアX RISING FORCE OF GEAR IMAGE VOCAL TRACKS-SIDE II SLASH!!- ※ボーカル付き ギルティギア・シリーズ ベストサウンドコレクション ※リミックス ギルティギア イグゼクス サウンドアライブ Soundtrack ※ライブ音源 ギルティギア イグゼクス #リロード オリジナルサウンドトラック KOREAN VERSION ※「Holy Orders?」のみ ギルティギア イグゼクス in LA ヴォーカルエディション Soundtrack ※ボーカル付き
https://w.atwiki.jp/marurowa/pages/396.html
Just wanna be(前編) ◆YhwgnUsKHs ギィィィィ 「誰もいない……かな?」 「そのようだね」 城の中で西に存在する居館。その中にある大広間にて重厚な扉を開けて入る2人の人影があった。 変態悪役、佐山・御言と変態アルバイト小鳥遊宗太の2人である。 「なんか今凄い不快な感覚がした俺」 「奇遇だね。私もだ」 「……で、なんなんだよこれ」 小鳥遊が唖然として見る先には、無造作に転がったテーブル、何かが衝突したように皹が広がる壁、その壁にかかっていて粉砕されている絵画などがあった。 いくら一般人の彼でもわかる。ここで何かがあったのだ、と。 「ふむ……誰かがただ暴れた……というわけではないらしいね」 部屋の中を見渡した佐山が堂々と大広間に入っていく。 未だに扉に手をかけたままの小鳥遊を置き去りに、部屋の中心で更に部屋を見渡す。 「お、おい佐山くん……」 「この部屋、ただ荒らされてはいない」 「え?」 きょとんとした小鳥遊に佐山は部屋の中を示すように腕をゆっくり振る。 自慢の令嬢を自慢する親のように優雅なふるまいで。 「絨毯の凹み跡から見てテーブルがこの中心付近にあったことは明白。 それが壁際、しかもその上の壁と絵画の有様を見るに、テーブルが跳ね飛ばされたか投げ飛ばされて壁に激突したと見ていいだろう。 ではなぜそのような事になったのか。君はどう思う?」 「誰かに襲われた、とか?」 佐山は指を突き出し小さく振る。 それは甘い、と。 「それにしては私はこの現状に違和感を感じずにはいられない。 なぜなら、ここには弾痕はおろか切り裂かれた物品も存在しない。いくら広いとはいえ室内。襲撃があったとしたらもう少し痕跡が残ってもいいはずだ。 だが目に見える痕跡が示す事象は『テーブルが壁に叩きつけられた』という1つのみ。 0ではないが、襲撃の可能性は著しく低い。 テーブルを吹き飛ばすという荒っぽさの割には扉はどちらも無事のようだしね」 小鳥遊は慣れたと思ったが、改めて佐山の凄さを思い知っていた。 キャンプ場でも、駅でも、廃坑でも、ここでも。 自分だったら『変だなぁ』くらいで済ませてしまうことを、どんどん考えて凄いことを見つけてしまう。 これが『頭のいい人』なのだろうか。彼の姉に弁護士をやっている者が居るが、もしかしたら佐山がそちらの道に進めば姉など及ばないのではとも―― 「ほう、あの絵画の女性……新庄くんほどではないがなかなかの尻を」 ………… 「どうしたのかね小鳥遊くん。扉によりかかって激しく落ち込んで」 「俺の人を見る目がだんだん信用できなくなっただけ……」 そんな小鳥遊を無視して佐山は更に奥に進む。 その様子を佐山は見ていない。 「ここで何があったか……手っ取り早い方法はあるが……ん」 「ああ。獏ちゃんだろ? でもさ。見れるときと見れない時が――」 そこで顔を上げた小鳥遊は動きを止めた。 「え?」 佐山が大広間の奥の方で棒立ちになってしまっている。 「ど、どうしたんだよ?」 流石に小鳥遊も心配になり入り口から離れて佐山の下へと駆け寄る。 そして佐山の顔を覗き込んだ。 「え?」 その顔を見て小鳥遊は動きを止めた。 佐山はどこを見ているかわからない焦点の定まらない目でどこともあらぬ方を見ていた。 口は半開きで、ぼーっとしている、という表現が相応しい。 その様子に小鳥遊は思い当たることがあった。 「もしかして……」 彼は小鳥遊の胸ポケットを見た。 そこには首をふるふると振っている獏がいた。 今まさに話していたその対象。 そして佐山が言っていた。『獏が夢を見せている間、その人物は少しの間ぼーっとしていたように見える』と。 目の前で手を振ってみるが、やはり佐山の様子は変わらない。 「夢を見てるとこうなるのかー………あれ?でもなんで俺は見てないんだろ。 離れてたからかな?」 そう考えた小鳥遊は暫く佐山を見ていたが…………やがて奇妙なことに気づいた。 それは食い違い。 佐山が言っていた言葉。 『夢は長く感じるが、実際はそれほど時間は経たない。だから傍から見れば少しぼーっとしてたようにしか』 「…………『少し』…………?」 佐山が夢を見始めてから、既に30秒が立とうとしていた。 ***** え…………? 何、あれ? 長くて 細くて 曲がってて 先っぽは 5本に別れてて 赤い…………アカイ? 痛い 熱い 痛い熱い 痛い!痛い!熱い!熱い! 痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛!痛! 熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱!熱! 「これであんたも私とおんなじ」 誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰 痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛誰痛 「凄い剣ねぇ…………アンタの上からデイパック使って落としただけなのに」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「あなたの*、*切れ*んじゃうんですものぉ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛 「さぁて…………真紅だけはただじゃ済まさない。必ず私以上に壊してあげなくちゃ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「でも片腕を失った私じゃあ不利。それにあのゼロにも一泡吹かせなくっちゃ…………ふふふふ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「あの○の仕掛け。首輪を大量に持ってきたら何かある、ということは――きっと優勝狙いにとって有利な武器か何かのはずだわぁ。 だって甘い連中に首を切り取るなんてできるわけないんだし、そうなるとそうなるわよねぇ。 あなたはどうせ*ぬでしょうから……あと2つ。そうねぇ。爆発で吹き飛んたかもしれないけど、アイツから取ってきましょうかぁ。 あともう1人貴女には連れがいたはずだけど…………別に答えなくていいわぁ」 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛! 「貴女答えられないでしょうからぁ。だって」 「腕が千切れちゃったんですものねぇ」 イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!! ***** ドオオオオオオオオン!! 「な、なんだ!?」 かれこれ1分佐山の様子を見守っていた小鳥遊は突然の爆音にうろたえた。 佐山はこの爆音でも起きない。ていうか、聞いた話と全然違う。 「どこが『少しぼーっとしてたように見える』だよ……明らかにおかしいじゃないか…」 佐山について愚痴をこぼしながら、小鳥遊は音をした方に足を進めた。 音がしたのは東の方向。それはさっき自分達が入ってきた方向だ。大広間を出るとすぐに廊下がありそこの窓から見えるはずだ。 佐山をそのままにして慎重に扉を開ける。 「なんだ、あれ……」 窓から見えたのは、塔だった。 その2階あたりにもくもくと煙が見える。 火事という感じではない。どっちかというと……爆発? 「ど、どうしよう……佐山くんまだ起きないのかよ……」 あの爆発に対してどう対応していいかわからず、小鳥遊は佐山に目を向けるが相変わらず棒立ちのままだ。 一瞬獏を恨めしく思うが、小さいものに対してそう思ったことに一気に自己嫌悪に陥る。 そのときだった。 『イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』 「!?」 突然聞こえたとんでもない叫び声。 声は大きく、そして声には――――痛みが篭っていた。 「嘘、だろ…………?」 その声の主が何らかのトラブルに巻き込まれたのは間違いない。 自分がラズロに殺されかかった、あの時のような。 声は上から聞こえた。つまりこの上階に。 だが、それより何より…………小鳥遊はその声に聞き覚えがあった。 自分を殴りまくる、嫌いな年増で。 なんていうか犬みたいな存在で。 でももしかしたら悪い人じゃないかもしれなくて。 ここに来てから、ずっと心配していた人。 「伊波…………さん?」 タッタッタッタッタ 「!?」 小鳥遊は更に聞こえた音に身を固まらせた。 聞こえたのは、足音。走っていく足音だ。 方向は……多分この1階と同じ。つまり上で伊波を襲うなりしている人物とは違う。 小鳥遊の鼓動が逸る。 どうしよう。 伊波が今危機に瀕しているのはまず間違いない。 だが、傍にはそれをもたらした人物、さらに敵か味方かわからない何者か。 頼りの佐山は未だに目覚めない。 「どうしたらいいんだよ……佐山くん!」 ***** 「でもそれが何だって言うのぉ? ただ単にギラーミンが気紛れでこういう内装にした可能性もあるじゃない」 「確かにその可能性もある……が、私にはあのギラーミンがそのような無意味な行動を取るようには思えない」 「実際そうなってるんだし、そうなんじゃないのぉ」 「そう、実際にこの大広間には手が加えられている。まるでここが特別な場所であるかのように、だ。 このような殺し合いを催すギラーミンが、本当に意味も無くこんな部屋を用意すると思うか? この豪華な内装には何らかの意図が組み込まれている……そうは思わないか、水銀燈?」 (やはり……いきなり答えを掲示されたか) 佐山の目の前では、仮面の大男と黒翼の少女が会話をしている。 場所はさっきと同じ大広間。ただしそこに小鳥遊はいない。 今佐山が見ているのは過去の大広間なのだから当然だろう。 そして仮面の大男は佐山も納得できる論理的な推理を展開し、今その結論を披露しようとしている。 「煌びやかなシャンデリア、壁に掛けられた絵画の数々、巨大なテーブル……大抵の人間はそちらに目を奪われる。事実私もそうだったし、水銀燈もそうだった。 ならば、そこ以外のなかなか目に届き難い箇所……テーブルの下や絨毯の下はどうなっているのか―――――答えはこれだ」 そう言って男が絨毯をひっくり返した場所にあったのは――――3つの大きさの違う○だった。 (ふむ……『力が欲しければ戦いの証を一つ提示せよ』、か) 佐山は○の窪みについて放す2人をさておき、自身もこれについて考えてみる。 (○で『戦いの証』…………戦い、誰かを殺した証…………なるほど) 佐山は自分の首に手を当てる。 殺さなければ取得できない○。それはまさに首輪だろう。 (だが、1つ引っ掛かる。 『一つ提示せよ』…………なぜ『一つ』などと念押しする?) 大きさが異なるとはいえ、窪みは3つだ。それに対して1つ。1種類という解釈をしても無理がある。 それならば『力が欲しければ戦いの証を提示せよ』の方が自然だ。 なのにこの文はなぜか『一つ』を念押ししている。 (つまり……『戦いの証』は1つで構わない、ということなのか? 他の○は他の物で代用できる。『戦いの証』である必要はないと) だがそう考えると今度は別の疑問が浮かぶ。 (これは一体どんな人物を対象にした仕掛けなのか) 『戦いの証』を3つ全て揃えなければならないなら、これは優勝狙いの人物を対象として書かれた可能性が高い。 だが、それが1つで構わないという解釈に立つならば――意味は一転し、人を殺すことを厭わない参加者に向けたメッセージという印象が強くなる。 一体これはどちらを相手にしたメッセージなのか。 (○の支給品、か………ゾロくんの迷路探査ボールがまさにそれだが……彼の行方がつかめないのでは同じか) そんな視界が薄れてきた。 どうやら夢が終わるらしい。 (この2人は……この会話だけでは何ともいえないが、あまり信用はしない方が良さそうだ。 彼らが今も生きていれば、の話だが) ***** 「はぁ……はぁ……」 ただ逃れたくて、気づけば水銀燈はさっきも入った居館2階に逃げ込んでいた。 風神を使って残った翼でなんとかバランスを取り、グライダーのようにここに滑り込んできたのだ。 「っ……」 その視線の先に、開けっ放しの客室があった。 その中には女が1人いるはずだ。もう死んでいるはずだが。 なにしろ、水銀燈がその右腕を切断したのだから。 嫉妬と羨望、真紅をアリスにさせたくない、だから首輪が必要だという思いが、自分にあんな行動を取らせた。 自分をジャンクだと認めたくなくて。腹いせをしたくて。 「…………」 もう死んだだろうか。 水銀燈は部屋に足を薦める。 別に後悔しているからではない。 ただ、いつもの自分を取り返したかった。 女の死体を見て嘲り笑おう。 そうして自分は人間とは違うのだと再確認しよう。 そして彼女は部屋の前に差し掛かり、 「っ!!」 その体が何かに吹き飛ばされた。 ***** 「あっ……うっ」 水銀燈の体が吹き飛ばされ、廊下をゴロゴロと転がる。 転がった後には折れた翼から落ちた羽がなお散乱していく。 その羽をゆっくり踏みしめて歩く者がいた。 手に持つのは人間の腕ほどの大きさはあろうレンチ。 着物を着こなしたその振る舞いはどこか威厳を感じさせるもので その顔には白い仮面が付いていた。 「確認をしておく」 彼の名は――ハクオロ。 トゥスクルという国の皇である。 その顔は、怒りに歪んでいた。 「この部屋の少女を殺したのは…………お前だな」 ハクオロは最初大広間にいた。 だがそこに近づいてくる足音が聞こえた為、反対側の扉の陰に隠れていた。 暫く大広間に入ってきた2人の会話を聞いていたが、危険はなさそうだと判断し接触しようとした時に上階から悲鳴が聞こえた。 ハクオロはその声が気になり、大広間の少年を無視して2階へと上ってきた。 悲鳴の主を捜してかたっぱしから部屋を見て回ったところ、客室でその女性を見つけた。 そして同時に、絶句した。 「あ…………うぁ…………」 少女は口はぽかんと開いて声は言葉をなしておらず、目は見開いたままで体中が痙攣していた。 血色は青く、そして 右腕が肩から無くなっていた。 傷口は酷いもので、噴出した大量の血で顔や体はおろか部屋も半分が赤く染まっていた。 血の海の中には切られた右腕と、血まみれの大剣が残されていた。 その大剣が彼女の腕を切ったものなのは間違いないだろう。 「これは……カルラの!?」 それが彼のよく知る物だったのは全くの偶然だった。 彼の大切な仲間の愛用の武器。それが今や1人の少女の腕を切り裂くという、彼女なら悲しむであろう所業の道具となったことに彼は歯を軋ませる。 この少女が悪意あるもので腕を切り裂いたのが正当防衛だった、とは考えにくい。 「…………」 カルラは既に放送で呼ばれている。当然これを行ったのは彼女ではない。 ではこの武器は? 支給品に入っていた、と考えるのが妥当だろう。 だが―― (カルラを殺して奪った…………その想像が頭から消えない) 見慣れてるからこそ、それを愛用者が持っているということがどうしても自然になってしまい、『違う』と思ってもそれが脳裏から離れない。 この腕を切り裂いたのは仲間の仇、などという暴論にも程があるものが……否定できない。 せめてと思い、申し訳程度に服からちぎった布を巻き止血を行った。だが、こんなものは焼け石に水ですらないだろう。 少女の命は救えない。 「すまない…………だが、もし答えられるならきみの腕を切った相手を教えてくれないだろうか」 「ぁ…………あぁ…………」 死に掛けている少女に何を言っているんだ、と今更後悔する。 急いで踵を返し部屋を出ようとする。 だが 「っ!?」 廊下に顔を出した直後、こちらに飛んでくる何かが見えた。ハクオロは咄嗟に身を部屋の中に戻す。 見えたのはせいぜい大きな黒い翼と黒い服くらい。さすがに烏と見間違えたとは思えない。 敵か味方かは判別不能。ならばここは慎重に 「く…………ろ…………」 「っ!?」 振り向くと、少女の口がゆっくりと、ゆっくりと動いていた。 最期の力を振り絞って、せめて自分を殺した相手の正体を伝えようと。 文字通りの『死に際の言葉(ダイイングメッセージ)』を遺そうとするように。 「は…………ね…………」 そして、少女の声は聞こえなくなった。 ハクオロが大型レンチをデイパックから取り出すのに、間は無かった。 「っ…………」 「何も言わないということは、肯定と受け取らせてもらう」 悔しそうに歯をゆがませる水銀燈にハクオロはレンチを構えて近づいていく。 そして開け放しの客室の前に立つと、水銀燈目掛けてレンチを振り上げる。 さっき殴られたショックでデイパックは遠くに吹き飛んでしまった。 逃げようにもさっきので足の関節が歪んだようで、禄に動けない。翼は片方が完全に動かない。 何よりもさっきの剣士の一撃で体中が軋んでいる。 万事休すだった。 (ここまで…………なの? お父様……めぐ……!) 「…………」 諦めきった水銀燈にハクオロは何も語らない。 振り上げたレンチを―― 「やめろ!!」 ***** 時系列順で読む Back Free Bird(後編) Next Just wanna be(後編) 投下順で読む Back Free Bird(後編) Next Just wanna be(後編) Back Next Free Bird(後編) ハクオロ Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 小鳥遊宗太 Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 佐山・御言 Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 伊波まひる Just wanna be(後編) Free Bird(後編) ヴァッシュ・ザ・スタンピード Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 水銀燈 Just wanna be(後編) Free Bird(後編) ロロノア・ゾロ Just wanna be(後編) Free Bird(後編) 新庄・運切 Just wanna be(後編)
https://w.atwiki.jp/bemanilyrics/pages/2484.html
I just hate you / Tamchy I d rather die than a cheapskate. I d rather die than a square. I d rather be a pig than a Boring man. I don t have any words for you. Oink oink... What the hell did you say just now? Oink oink... Shut up, no one is listening to you. Get out! I can t take you anywhere. Get out of my face! Oink oink... What the hell did you say just now? Oink oink... Shut up, no one is listening to you. "I ve met some stupid men of my days, but you really take the cake." I m not a hater I just hate you. I d rather die than a cheapskate. I d rather die than a square. I d rather be a pig than a Boring man. I don t have any words for you. Oink oink... What the hell did you say just now? Shut up. getout. getoff.
https://w.atwiki.jp/jubeat/pages/1598.html
Just Believe BASIC ADVANCED EXTREME LEVEL 3 7 9.3 Notes 278 495 654 BPM 194 Time 1 42 Artist 小寺可南子 ジャンル オリジナル Version prop この曲で手に入る称号 【全難易度クリア】Just Believe 【全難易度フルコンボ】さぁ、夢を握りしめて進もう 解禁方法 2015/12/28~2017/01/19に開催されていたスミスのきまぐれジェントルで解禁。 現在イベントは終了しているが、既に獲得フラグを立てている場合clanでも初プレイ時に解禁可能。 また、他の旧曲同様OMIYAGEでの解禁も可能。 動画 -譜面動画 譜面動画 -プレー動画 プレー動画 攻略・解説 各譜面の攻略に関する情報はこちらへ。 [ADV][EXT]イントロ、アウトロのリズムをつかむのに時間がかかるかも。曲だけ聴いてもどの音拾ってるかわからないぐらい。 -- 名無しさん (2016-01-06 21 50 48) 名前 コメント ※攻略の際は、文頭に[BSC] [ADV] [EXT] のいずれかを置くと、どの譜面に関する情報かが分かりやすいです。 ※体感難易度を書き記す際は、クリア難度・スコア難度のどちらかなのかを明記してください。 また、攻略と関係ない投稿・重複した内容は削除の対象になります 攻略とは無関係の話は該当する欄(情報交換&雑談) にてどうぞ。
https://w.atwiki.jp/carstereo/pages/67.html
The stars say you re my best lover Matched up like sugar for a cake They say our love could conquer anything I d always hide my feelings Keep them so cool and so contained This time it s something I just can t retain Cos you give me a good vibe don t you know baby You give me funky love, funky love Could this be what love s all about baby Or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Your voice it calls me everywhere It haunts my room most everynight This thing has sure enough got me on the line No chance for explaination It seems my heart has led the way Is this my chance to find mon amour porfait Cos you give me a good vibe don t you know baby You give me funky love, funky love Could this be what love s all about baby Or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Love can be so misleading I d cross the earth both land and sea When I feel that moment badgering me Could be it s just illusion But in feeling something good indeed Is this where loving starts to mirror my dreams Cos you give me a good vibe don t you know baby You give me funky love, funky love Could this be what love s all about baby Or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream Is this for real or is it just another dream
https://w.atwiki.jp/iwannabethewiki/pages/3823.html
製作者 BloodRed DL先↓ http //www.mediafire.com/download/0jegkvb1y9tvt8w/I_Just_Wanna_Be_Something_FIXED.zip
https://w.atwiki.jp/niconicokaraokedb/pages/2380.html
Just Be Friends(WANKO ver) しやすとひいふれんすわんこはあしよん【登録タグ:DixieFlatline VOCALOID 曲 曲し 曲しや 犬神弘樹】 曲情報 作詞:DixieFlatline 作曲:DixieFlatline 編曲:犬神弘樹? 唄:犬神弘樹? ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり オフボーカルキー変更ワイプあり 関連曲 Just Be Friends コメント 名前 コメント